【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、反り頃合いにつき、元先やや幅差つき、中切先延びる姿。

生茎、鑢目筋違、先入山形、目釘孔一。

地鉄は、板目肌よく練れ、流れごころを交え、地沸つき、地景細かに入る。

刃文は、湾れに互の目刃を交え、足入り、沸よくつき、砂流しかかる。

帽子は、直ぐに大丸に返り、先掃き掛ける。

【見どころ】初代正広は、初代忠吉の婿養子吉信の子、行広の兄であり、初銘は正永、寛永二年より正広と切り寛永五年に河内大掾を受領しました。　二代は初代の子、初銘を武蔵大掾・武蔵守正永と切り、寛文五年より河内守正広と切ります。三代は、正永とのみ切っており、四代は、初名を武雄と切り、宝永五年に河内大掾を受領し、年紀作から正徳頃が主な作刀期と考えられます。本作は、四代と極められています。刃文は匂深く変化に富んでおり、濃やかな沸の働きも見事です。

【状態】良好です

【付属品】【付属品】銀一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(兵庫県100447号 昭和61年8月21日交付)、保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 令和3年2月25日発行)