刀　白鞘入り
Katana, Shirasaya

【銘文】表 : 濱部眠龍子壽實　裏 : 天保二年八月日

【寸法】刃長 68.00cm(2尺2寸4分4厘)、反り 1.4cm(4分6厘）、元幅 3.09cm、元重ね 0.67cm、先幅 2.04cm、先重ね 0.46cm、目釘孔 1個、刀身重量 691g 、白鞘全長 96cm

【時代】江戸時代後期　天保2年(1831)

【国】因幡

【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、やや鎬筋高く、元先に幅差つき、反り頃合いにつき、中切先となる姿。

生茎、鑢目筋違、先入山形、目釘孔一。

地鉄は、小板目肌つみ、地沸つき、地景入る。

刃文は、刃区上は直刃調、焼幅をしだいに広げ、丁子乱れ互の目刃や尖りごころの刃を交え、匂口締まりごころに小足入り、玉焼き入る。

帽子は、乱れ込み先小丸に返る。

【見どころ】浜部寿実は、寿格(としのり・じゅかく)の子で、儀八郎といい、江戸時代後期に鳥取で作刀しました。初銘は寿国、のちに寿実に改め、享和元年から眠龍子と号します。年紀作は、寛政、享和、文化、文政頃に渡ります。「浜部美濃守寿格 父子造之行年六十五歳　文化六年八月日 眠龍子寿実行年三十三歳」と銘をきった作があります。寿実門には、山浦真雄・清麿兄弟に作刀技法を伝授した信州上田藩士河村寿隆をはじめ、三好蟠龍子長弘や竹中邦彦らがいます。本作は、浜部派が得意とした匂口の締まりごころの小丁子を主体とした乱れ刃に、尖り刃や玉焼きを配すなどしてこまやかに変化を持たせています。

【状態】古研ぎで、ヒケや小錆がわずかに見受けられますが、現状で保存と鑑賞が可能です。

【付属品】銀一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(福岡県52955号 昭和四拾参年四月弐拾弍日交付)、特別保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 平成28年6月1日発行)

【商品番号】A010923　【価格】750,000円(消費税、国内送料込み)